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黒と赤と黄。

4月30日 佐藤大文

こんにちは。塗装部です。
寒い暑いの優柔不断な気候もそこそこ安定してきましたね。その後皆様いかがお過ごしでしょうか。
4月が終わります。先週から世間はGWですね。お陰様で連休期間中、通勤の道路が空いてます。快適ですねぇ。

突然ですがこの箱物。背板を新しく作り替えました。無論、塗装せねばなりません。
塗ればいいってわけでもありません。ちゃんと他と風合いも質感も調和させましょう。

水性ステインで軽く素地に黒み(汚し)を入れて、乾燥後木地の毛羽立ちを削ってステインを入れて色を調節していきます。
気持ち、削りを多く加えてぼかしも入れます。水性の染料を木地に染み込ませ、その上から油性染料を乗せることで色の濃度を相乗的に上げます。ただし、光沢が出てくると黒は赤を相殺し、黄が強調されてしまう為、それを考慮の上色を作り上げねばならず一見簡単そうで難しい工程なのです。
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IMG_5725.jpg質感を合わせる為、一度目止めを施してからニスを入れてあげます。黒みが強いですね。ここから順次レッドステインやダークステインの微妙な調合で色を本体に合わせていきましょう。












↓左の画像が色の微調整前です。右の画像が色の微調整後です。
室内が霞ががって見えづらいですが、赤みがほんのりついています。
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取り付けをして全体を見て、終了です。光の差し込み方や、目の方向によって発色の見え方が異なりますが雰囲気は何となく合いました。一安心です。欲を言うならもう少しボカしを入れても良かったかもしれません。
とりあえず丸く収まりました。
いかったですね!!!
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気がつけば来月が終わればもう一年も半分。
まだ5月。もう5月。皆様はどちらでしょうか。
とりあえず私は目先の連休を楽しみにしています。
”刹那的”という言葉が好きです。中学二年生頃を思い出すので。

それではまた。良いGWを。
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物との対話。-道具-編 (続…かない)

3月29日 佐藤大文

皆様いかがお過ごしでしょうか。塗装の佐藤です。
春になりました。アタタタタタ!!!かい季節になりましたね。今月もいろいろ驚かされたことがたくさんありましたね。
1つ!!桜が咲きました!!!
それ以外、特に何も無かったですよね。

今回は家具のニスの仕上げについてです。厳密には道具の選択という内容ですがこれもまた家具の修復という仕事だからこそ自由が利くいいところだと思います。
通常ニスの仕上げには、「刷毛」「スプレーガン」「たんぽ(布に綿を詰めて袋を作り、その中に含めたニスを少量を搾り出しながら薄く塗り重ねをする…フレンチポリッシュと呼ぶ場合もある)」と種類がありますが、弊社が行う主な仕上げ方法は刷毛とスプレーガンです。家具の状態によっては臨機応変に部位によって使い分けをします。

今回刷毛を使って仕上げをするに至ったこのホールローブ。
通常、下地作業の段階で付けた削り傷などによってオリジナルの塗膜が刷毛ニスを吸ってしまい仕上がりの光沢にムラが出たり、古いニスと新しいニスが溶け合うことで崩れた塗面になったりと何かと泣かされることがあります。
スプレーガンでの吹きつけにより、そのリスクが解消されることが多いのでそういった場合には途中で道具を入れ替えて仕上げをしたりもします。

幸いなことに、このホールローブはオリジナルの塗面と弊社のニスとの相性が良く、刷毛で何度も塗ってもしっかり馴染んでくれるのです。こういった大型の箱物にはこういった塗装状態の良好な物もあり、作業も楽しくなります。ただし、広い面の刷毛仕上げというのは熟練した職人さんでも難しいといいます。それでも刷毛で仕上げた塗装というのは吹きつけと違って非常に柔和な雰囲気に仕上がります。

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IMG_5537.jpg 模様がまるで、SFチックですね。どうやら、そのヨーダ…。シンプルで個性があって良いと思います。











IMG_5541.jpg 気になった方は是非とも弊社の目黒ショールームまでお越しの上、御覧くださいませ。
それではまた。










割れ物注意。

3月26日 栗田友克

キャビネットやブックケースなど扉にガラスが入っている家具は、
度々ガラスが割れてしまっているものが入荷してきます。

この扉のガラスもそうです。
すでにガラスは、はずれてました。

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この形にぴったり合うように、型を取って切っていきましょう。
扉にあてがって、ガラスにマーキング。

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そのラインに沿って、ガラスをカット!

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上手く切れたら、あとははめて、固定します。

IMG_5510.jpg

はい、出来た!

IMG_5507.jpg

と、簡単に書いちゃいましたが
曲線を切るのは、なかなか難しいもので
慣れないうちは、よく失敗していたものでした。

ちなみにこれは、一発で決めてます。


割れたっていいじゃない。塗面だもの。

2月28日 佐藤大文

こんにちは、塗装の佐藤です。
季節も変わり目を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2月が終わります。新年があけてこの二ヶ月、いろんなことがありましたね。
1月!雪が降り積りましたね!!…2月!平昌五輪がありましたね!!それ以外何も無かったですよね!!!

前回の家具の日焼けによる剥離に続いて、今度は塗面異常による”クラック(亀裂やひび割れ)”についてお話しましょう。
今回の題材となるのはこの置時計。とてもプロポーションも良く、なかなか入荷してこないタイプのアイテムです。
コンディションの雰囲気は悪くないのですが、上部の丸みと左右のくびれにクラックの症状がでております。
これを剥離して、再塗装することで木目を綺麗に際立たせた光沢を蘇らせてあげましょう。

1 そもそも、どうしてこのようなクラックが現れるのでしょうか。理由は様々です。
ですが、憶測で挙げるとすれば---------
①塗装面(ニス)の厚み…厚過ぎると表面だけが乾き、その下の中間層は時間をかけて乾燥していく為、縮んだ中間層の痩せに引っ張られて表面の層に割れが生まれます。逆に薄すぎるとすぐに乾燥の影響を受けて層が縮み、割れてしまいます。
②環境面…乾燥が強い場所、または周囲の温度が高い場所で長時間使用されていた。簡単に言えば、干ばつ状態になります。

とはいえ、憶測は憶測です。あとは形状も急なカーブがかかっている為に木材や塗装面の縮みの影響が出やすいというもの考えられます。難しいところですね。

というわけで、以上のことを念頭に置いて剥離の作業に入ります。





3剥離作業する場合において、作業者が気にするのはやはり効率性、体力、時間といった要素でしょう。既出かと思いますが、使用する道具には二種類に分けられます。①化学的…溶剤(リムーバー、ラッカー、アルコール)②物理的…研磨布紙(ペーパー)、革裁で削ぐ、があります。第一に、リムーバーは強力な剥離剤故に取り扱いが面倒なので最終手段です。左の画像はラッカシンナー(アルコールより強い)をスチールウールでこすって落とした状態です。やはり厚みがありクラックが根深い為、少々時間がかかります。一息ついて次を試します。





4次は革裁ちです。しっかり削れます。しかし範囲が狭くてこれも時間がかかりそうです。ですが力で削れるということは当たりの範囲の広いサンドペーパーでも削れるということです。ちなみに革裁ちはレザー生地を裁断する道具としてよく用いられますが、家具を解体したパーツのクリーニングで使用します。また、革裁ちで塗面を削ぎ落とす時注意すべきは刃の打痕がついてしまうことです。しっかりサンディングしないと着色した時に傷の痕がしっかり目立ってしまいます。気をつけましょう。慣れが必要ですね。

そんなわけで、ペーパーで全体的に落とすことにしました。結果は下の画像となります。すっかり真っ白になりましたね。健康的な木地で荒れも少なく良好です。これが仕上がるととても映えある家具に生まれ変わります。下地作業の重要さが実感できます。

これにより、想定していた時間をより削ぐことができました。たったペーパー一枚で家具が綺麗に仕上がるし、溶剤を使って根気よく落とす時間も体力も削減されました。まさに一石二鳥です。



56粗い番手のサンドペーパーで全体を丁寧に、カーブに沿って力のムラ無く塗面を落としたら更に番手の細かなペーパーで肌理(キメと読む)を更に細かくしていきます。大体#400まで削ってあげましょう。健康な木肌になりましたね。この下地が大事なのです。この段階でサンディングの強弱のムラがあると後ほどステインで着色した際に、部分的に黒く色が入ったりして美しくありません。
それではステインで着色をしましょう。








89こんなんなりましたね。苦労した甲斐あって、色の入りも良好。クラックで邪魔されて目立たなかった杢目がようやくはっきりと見えてきました。正面との色味も合っています。あとはニスを入れて輝きを取り戻してあげましょう。













くびれのクラック部分。↓
ペーパーの当て方が難しいので、細かいペーパーで塗面を薄く削って粗いケンマロンで更に強く削ります。
大分マシになりましたね。
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より鏡面に近づける為、目止めもしてニスをかぶせてあげると見目麗しい置時計に生まれ変わりました。良かったですね。
1011

以上がクラックについての解説でした。
私の右手も指先が常にクラック状態ですがどうにもなりません。
乾燥の時期も直に終わりが来れば湿気に悩まされる季節がやってきます。
とりあえずその場しのぎで心身ともに耐え忍ぼうと思います。

それではまた。

ここは折れないでしょ~

2月5日 栗田友克

何でこんな壊れ方するんだろうと思うものも
長くこの仕事をしていると目にします。

このチェアもそうです。

IMG_5265.jpg

折れてます。
一番強度のあるはずのフレームが

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ただ倒しただけでは、とても壊れないはずですが
いっちゃってます。
これは材を交換しましょう。

やれやれですが、直せば良いチェアです。

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日…焼けましておめでとうございます。

1月31日 佐藤大文

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。塗装の佐藤です。
皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。毎年のことですが、新年が明けてから早くも1月が終わります。
改めまして、浦島太郎です。我々は旧年と変わらず家具を仕上げていきます。本年も宜しくお願い致します。

さて、早々に久しぶりに塗装らしい内容を紹介したいと思います。
あまり物の少ない小振りで細身のチェストです。
特に損傷があるわけでもありません。普通に使う分にはコンディションは通常のチェストです。
ですが塗装からの視点では問題があります。

下の写真を御覧下さい。
どうでしょうか。左右と側板の色味が違います。そうです、日焼けです。
右の頬を差し出さずに左の頬を太陽光に差し出し続けた結果でしょうか。他の部位と比べると赤みが足りません。
太陽光に含まれる紫外線は赤の色素をより分解する性質を持つそうです。

色素だけが褪せた塗装面はケンマロンやペーパーで軽く削って落とし、色を入れ直した方が早い場合もあります。塗装面の厚みがある程度残っていると、表面削りのみのステインの色の重ねだけでは他の部位の濃さに追いつかないことが多いからです。こういった見極めは実際に家具に向き合ってみないと感触がわかりづらいとは思います。

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IMG_5210.jpg早速日焼けした面だけ荒いペーパーで削ります。塗膜が薄くなるほどステインの色は入りやすくなります。あとは削りムラのリスクを考えて荒めのケンマロンで面を慣らします。それによって均一に面を整えて色の入りを良くします。









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あとはステインを入れてニスの工程を繰り返します。幸い、色ムラにはならず安定した塗面ができあがりました。左右正面どこからみても色味のバランスが出ました。ニスの光沢で発色も変わりますので、色の微調整には気をつけます。塗り替えのニスの質感を他の部位とあわせることも同様に全体を見ながら調整します。仕上げには調和を重んずる目が必要なのです。

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IMG_5222.jpg 完品したチェスト、三面プロポーションでした。見違えましたね。良かったですね。
というわけで、遅れた新年の挨拶代わりに御送りしました家具の日焼けの話。昨年の抱負を守らなかったこともなかったことのように今年もあっけらかんと行きたいと思います。なるべく毎月、知って何となく得をする塗装と家具に関連した知識を可能な限り発信して参りたいと思います。


本年もどうぞ、宜しくお願い致します。
それではまた。

近日入荷予定!

11月16日 駒田 宜之

グランドファーザークロックの加工をしました。
夢中になって写真を撮り忘れてしまいました。
色々仕込んであるので、気になる方はチェックしてみて下さい。

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久しぶりのロールトップデスクです。

10月16日 栗田友克

久々のロールトップデスクの作業に入りました。

大きいので年に数台しか作業することがないのですが、やってまいりました。

組み上げると、大きいですがバラバラとパーツごとに分かれますので、搬入の心配はいりません。

組み立てていく、様をご覧ください。
天板に両袖のチェスト部分を取り付けていきます。

IMG_4671.jpg IMG_4672.jpg

そのチェスト部分の間に入るフレーム、背板も取り付けます。

IMG_4673.jpg

ひっくり返すと

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次は蛇腹とトップを

IMG_4677.jpg

ここで機能面も紹介!!

ロールトップデスクは蛇腹を閉めると、引き出しもロックのかかるものが、ほとんど。
この構造は、引き出しの後にフックが引っかかってロックするようになっています。

IMG_4680.jpg IMG_4679.jpg

これを上げ下げするのが、こちら。奥に見える木の突起。蛇腹で、押して上げる仕組みです。

IMG_4683.jpg IMG_4681.jpg

インテリアが入ると、見えなくなります。

IMG_4684.jpg

パーツも取り付け完了!

これにて終了。
閉店、ガラガラ~

IMG_4685.jpg












見てみよう!

10月4日 駒田 宜之

今回はほとんど見ることのない家具内部の構造について
こちらのビューローブックケースを例にご紹介したいと思います。
特にピジョンホールの設置される前のフラップ内部はあまり見ることのない部分ではないでしょうか。
IMG_4645.jpg

その中で良い仕事をするのがこちら。
フラップを支えるルーパーと連動して動く機能を与える金物です。
IMG_4634.jpg

内部ではこの様に取り付けられていて、フラップを開けるとルーパーも一緒に出てきます。
IMG_4640.jpg

さらにこちらのビューローブックケースはピジョンホールも連動させています。
肝は下に付いているL字の材です。
IMG_4641_20171003211736139.jpg

ルーパーにこの様に取り付けると
IMG_4643_20171003211751a95.jpg

一緒に前にせり出してきます。
IMG_4644_201710032118178fe.jpg

ピジョンホール自体は割と重量があるのですが、その重さを感じさせず、
最小の部材で最大の力を伝える機能美も堪能できる逸品です。
尚、こちらの商品はフラップのレザーを英国より取り寄せた特注品で貼り替えて近日中に
仕上がり予定です。
下の扉を開けるとさらに驚きのものもあるのでそちらも是非ご覧下さい。

た、倒れ…な~~い!!!!ように慎重に作業。塗装篇

9月30日 佐藤大文

こんにちわ。夏が終わりました。街路樹の木々がすっかり淋しい様相を見せ始めていますね。秋と冬は主に私の季節です。
そして9月も終わります。残すところ今年も残り3ヶ月。今思えば命短し夏の日々。いろいろありました…。
6月!!大雨が降りました。7月!!! …ッ。8月!!!!お盆休み。それ以外何も無かったですよね!!

相も変わらず私は家具を塗装します。時に難題にも出くわします。その日の体調や精神状態で仕上がりの優劣が決まってしまう場合もあります。それでも今のところは物理的な面で言えば深刻なトラブル無く、作業ができているようです。”繊細なアンティーク家具を扱っている”という緊張感は決して切らしてはいけないのです。いやトラブルはあれど、忘れてるだけかもしれませんが。

タイトルどおりです。こんなのがあります。

IMG_4587.jpgIMG_4592.jpg 最近22世紀で限定販売されているらしいです。アンティーク仕様の「どこだかドア」。自立式です。ドラえもんのお土産だそうです。扇風機の風で倒れます。ポンコツですね。

お察しの方、そうです。マホガニー材にインレイが繊細で美しいコーナーキャビネットです。撮影は角度が大事ですね。
ガラスもアンティークガラスで中は生地で総張りします。

扉とフレーム脚のみが塗装され、内部は限定的に色入れをします。その際に生地を張る背板には色を入れてはいけません。クロスの生地にもよりますが、白く薄いものだと裏から黒みが透けたり、浸透したステインが湿度の影響で材から染み出てくるリスクも考えられます。よって、それを考慮した上で背板は外して作業しているのです。
ただし、背板を外した状態だと扉を開いた瞬時にガラスの重量に負けて即、倒れます。作業中の破損やケガの確率が格段に上昇します。序盤に申し上げたのはこういう意味なのです。

IMG_4588.jpg裏から見ると中の構造はこんな感じです。塗装作業者はただ、塗装すればいいというものではありません。弊社は分業制で作業を行います。塗装をするには構造を知り、木工が修復するパターンを追随しなければいけません。張物があるなら張る時の作業性、そして完了後の見え方、お客様が使用する上での利便性。

修復は多角的な視野で1つの家具を見れる目が求められる職業です。家具業界ではそれはきっと共通だと思います。ただ愚直に経験と思考を研鑽する以外に品質を求める術はございません。
口ではこう聞こえの良い事は申しますが、それでも仕上がりについてお客様からのお叱りを頂戴することもございます。
簡単ではないお仕事です。

ちなみに内部の手前上部は生地は張られないので色だけは入れておきます。見えないところでも中を覗き込めば見えてしまいますので。小さな気配りもまた必要です。


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 長くなりましたが、塗装の方法・技術以外にも心構えもあるというお話でした。
ちなみに、キャビネット類のように背中がベニヤで固定されている家具はベニヤ自体が構造体として成り立っています。ガラスや扉のフレームの重みで全体重のバランスがどうしても歪んでしまうのをベニヤの固定で矯正するのです。この詳細は木工の人が解説してくれる日がくるでしょう。
ちなみにこのキャビネットは御成約済みです。ありがとうございました。

日に増して朝晩の冷え込みが強くなってまいりました。皆様、うたた寝には気をつけましょう。
それではまた。

小さくても力持ち

9月5日 栗田友克

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デスクチェアの回転盤です。
肝心なパーツが、無いのがお分かりでしょうか?

小さな小さなパーツ

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直径4mmほどの鉄球。これが無いんです。
これをたくさん必要とします。

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こうして並べて

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挟んで

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軸を通して、固定。

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そして、ナットで緩まないよう固定。

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本体に取り付けて、完了!!

無事にデスクチェア本来の機能を取り戻すことが出来ました。

小さな力持ちに、感謝。

そり

8月25日 石井康介

今回はブックシェルフの修理の一コマをご紹介します。
こちらの棚板ですが、かなり反っており下に垂れてしまっています。

度合によっては完全に作り変えるケースもありますが、基本はオリジナルを活かしたいところです。
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ではまず反ってしまった棚板を半分に割り、片方をひっくり返します。
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接着し直す際にお互いを反発させる事でそりを矯正する事が出来るのです。
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乾燥時間をしっかりとって。。
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はい。まっすぐになりました。
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塗面を活かしてイカした修復塗装 ~そのニ~

8月24日 佐藤大文

改めまして、塗装の佐藤です。
皆様、今年の夏季休暇はいかがお過ごしでしたでしょうか。
まだ夏が終わってない方、これから夏を満喫される方、いらっしゃると思います。
私の夏は雨風と共に気づかぬうちに流れていきました。お金も流れていきました。後悔と若さの抜け殻が残りました。
もう8月も今週を残してあと五日ですね…。そろそろ雪が降りそうですね!!!

さて、先月の続きです。覚えておいででしょうか。そう、塗装の修復塗装その続編で御座います。
ちょっと長くなりそうですが、流し目でご覧くださいませ。

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IMG_4093_201707242329176fe.jpg左の画像。これはオリジナルの状態ですが、入荷時の梱包材が塗装面と熱で癒着して跡がついています。これを除けば良好なコンディションと判断されるアイテムがいくつもあります。

以前は全て剥離再塗装をしておりましたが近年ではオリジナルの風合いを活かした塗装を可能な限り行っております。今回はまさにうってつけのコンディションのバタフライテーブルを題材にしましょう。

今回の凹凸は非常に浅く、アルコールの試し拭きをしたところ落ち方が強かったのでメンテナンス剤を使う事にしました。前回紹介したこの白いボトルの液体。メンテナンス用の軽いリムーバー(剥離溶剤)です。液体クレンザーに近いかもしれません。メンテナンス剤は成分の全貌は不明ですが、独特な臭気を放つ白乳色の溶剤で中に微粒子の研磨剤が配合されており、それを布に含ませ塗装面を拭き取って乾燥後、ニスを新たに再塗装するという使い方をするものだそうです。

跡がついた塗装面は実は単純に言えば極小の凹凸がついている状態といえます。つまり凹凸の凸を凹の深さまで削る、または剥離をすれば均等に光が反射し、平面に見えるわけですね。というわけで、二枚目の道具ペアで作業に入ります。

解説は簡単です。単純にグラスウールにリムーバーを含ませ全体に馴染ませる様に円を描きながらこすって、全体をウェース(布)でふき取ります。それを何度も繰り返して塗装面の跡がある程度目立たなくなったら少し天板を乾燥させます。

20分くらい待てば十分でしょう。噂のケンマロンで天板を一定の力量と動作で削って溶かした天板面を慣らしてあげます。これによってまた塗装面を均一に乗せることができるわけですね。

つまり、このワンセットを作業するのです。
1…※溶剤で天板をこする→ふき取る→※に戻る ~~痕が取れたら2へ進む。
2…天板の乾燥→ケンマロンで削る→粉をふき取る→塗装する→乾燥を待つ
<3…乾燥後、塗装面が落ち着いてくるとニスは沈んで塗りたての時より厚さが変わります。その時、うっすらと消えきっていない痕が見える場合がありますので、その場合は 2 に戻って作業をリピートします。油断はいけないのです。>  

さて、その作業を終えるとこうなります。これで元の質感を保ったまま塗装が成功しました。良かったですね。

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オマケです。これはプランツスタンドですが、雨のシミかとは思いますが表面が荒れています。これも全く同じケースなので同じように作業するとこんなに綺麗になります。アイテムによってはオリジナルの塗装面の方が経年によって定着と馴染みが良く、剥がして再塗装するより強度があったりします。その見極めも経験の数が教えてくれます。一朝一夕ではわかるようでわからない事がたくさんあるのが塗装なのです。

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長々とひたすら解説をして参りましたがいかがでしたでしょうか。眼精疲労にはブドウを皮ごと食べるといいらしいです。
巨峰はダメです。おなかを壊します。小さい粒のブドウです。今が旬です。オイシイです。
ポリフェノ~ルを摂りましょう。そしてまた当ブログを宜しく御願い致します。

海に行かない。肌を焼かない。山に登らない。祭りに行かない。花火を見ない。夏にときめかない。半ズボンが一枚もない。
そんな佐藤の夏は今年も終わりました。来世の夏に期待したいと思います。
皆様、季節の節目にはご用心くださいませ。

それではまた。

塗面を活かしてイカした修復塗装 ~そのイチ~

7月26日 佐藤大文

あぁ~~夏休みィ~~~。
皆様いかがお過ごしでしょうか。修理スタッフ塗装担当の佐藤です。
梅雨が明けましたね。巷では若者達は夏休み。テレビもラジヲも行楽ムードで大変浮かれておりますね。
と思ってみれば来週で8月ですね。山猿育ちの私ですが、海より山の方が好きだと豪語する割にはインドア派です。
昔は虫捕り少年でしたが、今となってはテントウムシしか触れません。プッツンすればゴキブリは殴れます。蜘蛛は無理です。

そんな季節、修理スタッフ一同、現実を見据えて仕事に励むべく日々が続いております。汗で肌がコーティングされております。
それでも私は長袖のポリシーは守ります。個人的なプライドです。

お陰様で数多くのお客様にたくさんの家具達をお買い上げ頂いております。誠にありがとうございます。
さて、今回はそんな天板物家具の塗装について更に解説いたしましょう。天板についてです。
以前剥離再塗装のデスクの話を致しました。結構前です。今回は剥離をしない塗装方法の一つをご紹介致します。
少々解説が長くなるので今回は久々の連載投稿にします。さて、まず今回は先に使う道具を紹介しましょう。

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IMG_4096_20170724232920e98.jpg ウレタン塗装とは違い、主にシェラックでの塗装をメインとするアンティーク家具修復では比較的体に負担の少ない溶剤を用います。
「あるこ」はアルコール、「としん」は塗料用シンナーです。染料やシール跡などのいわゆる石油系(油)汚れはシンナー、塗装面(シェラックニス)はアルコールを使用して剥離します。全て剥がす場合は「ラッカーシンナー」という強力な溶剤を使います。皮膚を浸けるとふやけて真っ白になります。日焼けは治りません。

大体はアルコールで薄く剥離することが多いですが、今回は特別に個人的に用意したイギリスメーカー製のメンテナンス溶剤を使ってその結果を確かめたいと思います。その理由は第二編でお話いたします。

少々見えづらいですが、右端の白いボトルです。一本2500円ほどします。1/3は盛大にぶちまけて床ベニヤ板のシミとなりました。最高の贅沢です。涙が枯れました。高級ワインを床にご馳走してあげた気分です。絶対にマネしないでください。

商品名にも「Furniture Cleaner & Reviver」と記載があり、あくまでクリーニング用のものなので他の溶剤と比べると落とせる表面の量はたかがしれています。そこで左のスチールウール(台所掃除でおなじみ)を使って表面を削りつつクリーニングします。これは他の溶剤でも同じ組み合わせを使います。

あとは拭き取り用のウェース、そして天板の表面を削って慣らすケンマロンを用意して作業にとりかかります。

 それでは次回をお楽しみに。

あの、間違えてますよ 2

6月23日 栗田友克

前回に引き続き、「間違えてますよ」シリーズです。

スタッキングブックケースの脚です。

IMG_4152.jpg

豪快に違いますね~

ここまでくると気持ちが良いです。

では、トップパーツと過去の在庫の画像を参考に正しく製作に入ります。

IMG_4153_20170623123745630.jpg

面のとり方をあわせて、ボリューム感もバランス良く!!

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このブックケースに合ったものになりました。

一件落着です。
プロフィール

GEOGRAPHICA

Author:GEOGRAPHICA
目黒通りのアンティークショップ・ジェオグラフィカの
スタッフによるBLOGです。

ジェオグラフィカ・ホームページはこちら
http://www.geographica.jp

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